オンカジで勝った時の税金について疑問がないでしょうか。
結論からいえばオンカジで所得があったときには税金を納めなければなりません。けれど、必ずしも確定申告をして納税をしなければならないというわけでもありません。
ではどんな時に税金を納めなければならないのでしょうか。この辺りをしっかり知らないとトラブルに発展することもあるかもしれないので、オンカジを利用する時には勉強しておきましょう。
この記事ではオンカジの税金について、納税の必要性や計算方法などを解説していきます。オンカジの税金事情について理解していきましょう。
オンカジで得たお金は一時所得
オンカジで得た収入は一時所得となります。一時所得は公営ギャンブルなどの払い戻し金や懸賞の賞金などによって一時的に入った所得のことをいいます。
オンカジでこの一時所得を得た時に条件によって税金を納める必要があります。
- 50万円の特別控除
- 総合課税の対象となる
- 総所得では一時所得は1/2として計算する
まず一時所得には50万円の特別控除があります。つまり他に競馬や宝くじなどで手に入れた所得が合ったとしてそれと合わせてオンカジの収入が50万円以下であれば税金はかからないということです。
ただし、課税対象になった場合には総合課税となるため、「給与所得」「事業所得」「不動産所得」などと合算し税額を計算しなければなりません。
それでも一時所得は総所得を計算するときに全額を適用するわけではありません。というのも一時所得は1/2が課税所得になります。
これによりオンカジの収入は課税対象ですが、税金は比較的少なくて済むのです。
参考:国税庁
オンカジで税金がかからないケース
最初にいったようにオンカジで所得が出た時には必ずしも税金を納める必要があるわけではありません。ここでは税金がかからないケースについてお伝えします。
- 一時所得が年間で50万円以下だったとき
- 給与以外の所得が年間20万円以下だったとき
まずは1月1日から12月31日までの一年間で一時所得が50万円以下だった時です。オンカジだけでの所得ではなく、一時所得ぜんぶを合わせて50万円以下の時にだけ、特別控除によって相殺され課税対象から外れます。
給与所得者の場合には、副業での収入が20万円以下であれば確定申告をする必要がありません。オンカジで稼いだ一時所得以外の不動産所得なども含めて計算しなければなりませんが、合わせて20万円以下の収入だった場合は確定申告をしなくていいのです。
オンカジの収入のみだった場合は、90万円以下なら納税不要になります。というのも50万円の特別控除によって課税一時所得が40万円になるので、総所得の計算では一時所得が半分の20万円となるからです。
賭け金は経費にならないので注意
負けた時の賭け金は経費にならないのには注意が必要です。一時所得を計算する時には経費を差し引くことができますが、負けた時に発生する掛け金は経費としてはいけません。
具体的にはオンカジで10万円を賭けて30万円を手に入れた場合で考えてみると、その場合は30万円が課税対象になるわけではありません。つまり10万円を経費として考えて差し引きできるので、20万円に対して課税されるということです。
いっぽう10万円を3回賭けて、1度2度と外れ3度目で勝って30万円を手に入れたという場合はどうでしょう。この場合では経費は30万円にはならず、1度目と2度目の賭け額は排除され勝った時に賭けた10万円だけが経費となるのです。
もしトータルで負け越していたとしても、勝って利益が出た時があるとその分の税金がかかるので注意が必要です。
オンカジを利用するために必要だった費用は経費でOK
オンカジを利用するためにかかった費用ならば経費にできます。
具体的にはオンカジ専用のパソコンを購入した場合、これはパソコンの購入費用が必要経費です。
オンカジを利用するためにネットカフェを利用した場合、ネットカフェの利用費は経費に計上できます。
また按分計算によって家賃、インターネット費用、電気代なども経費にすることが可能です。
税金がかかるタイミングについて
次に税金がかかるタイミングについてみていきましょう。オンカジを利用していると、お金のやり取りが多く一体いつ収入になったと見なされるのかがわかりにくいです。
これだと税金を納める必要があるのかないのかがわかりにくいですよね。そこで基本的には2つを意識して税金がかかるタイミングを判断していきます。
賭け金より大きな配当があった時
賭け金よりも大きな配当があればその時点で課税対象と覚えておきましょう。これは日本円でもドルでも同様です。
もし賭け金と配当が同額だったり、引き分けなどで賭け金が払い戻された時には課税されることはないので安心してください。
アカウントから出金した時
オンカジで扱われている通貨が専用のコインなどで、法定通貨や仮想通貨ではない時はそのアカウントから出金した時に税金がかかると覚えておきましょう。
この場合原則、出金した金額が課税対象になります。
けれど、このような場合は稀でコインと日本円のレートがはっきりしている場合は収入が出た時点で課税されると解釈されるようです。
この「アカウントから出金したと時に課税される」という考え方は特殊なものだと考えた方がよいでしょう。
オンカジの税金の計算方法は?
オンカジで儲かった時には、税金を計算して確定申告をする必要があります。
具体的にはどうやって税金を計算したらよいのかがわかりませんよね。
ここでは、一時所得があった時の税金の計算方法をみていきましょう。
わかりやすいように例を挙げて説明していきます。
掛け金 | 配当 | |
---|---|---|
1ゲーム目 | 10,000円 | 110,000円 |
2ゲーム目 | 50,000円 | 150,000円 |
3ゲーム目 | 100,000円 | 900,000円 |
4ゲーム目 | 200,000円 | 600,000円 |
5ゲーム目 | 1,000,000円 | 0円 |
この表は1ゲーム目から4ゲーム目は勝利したけど、最後の5ゲーム目で負けた結果を表しています。
最後の5ゲーム目以外は全て収入を得ているため、一時所得の対象になります。収入と経費から一時所得を計算したのが次です。
収入 | 11万円+15万円+90万円+60万円 | 176万円 |
経費 | 1万円+5万円+10万円+20万円 | 36万円 |
一時所得 | 176万円-36万円 | 140万円 |
課税一時所得 | 140万円-50万円 | 90万円 |
この場合一時所得は140万円ですが、50万円の特別控除を適用することにより課税一時所得は90万円になります。
そして一時所得は総合課税なので、なにか他の所得があるかどうかによって所得税は変わります。
ということで次に給与所得者と無職では、どのような計算をするのかを確認しておきましょう。
課税所得400万円のサラリーマンのケース
課税所得が400万円のサラリーマンでは、総所得を以下のように計算できます。この場合、一時所得は総所得の計算で1/2に減額となり、45万円が加算されます。
総所得=400万円+90万円/2=445万円
所得税の計算は、国税庁により公表されている所得税率と控除額をもちいます。それによると330万円以上、695万円以下では税率が20%、控除額が427,500円なので、所得税の総額とオンカジで得た所得による所得税の差分を以下のように計算できます。
所得税 | 445万円×20%-427,500円 | 46,250円 |
オンカジの所得税 | 45万円×20% | 90,000円 |
参考:国税局
無職で他の所得がないケース
無職や専業主婦などの他の所得がないケースではどうなるのでしょうか。オンカジ以外に所得がない場合には、一時所得が総所得になります。
つまり給与所得や事業所得などがあるかどうかは関係なく、総所得の計算では一時所得が半分になります。
総所得=90万円/2=45万円
給与所得を得ていない人は基礎控除というものがあり、48万円の控除が認められています。
それにより45万円の所得があったとしても控除によって相殺され、税金を納める必要はありません。
もし他に所得がある場合は、それを合算して基礎控除を差し引き、残額が生じたれば所得税を納める必要があります。
参考:国税局
オンカジの税金対策!
オンカジで勝ったら必ず収入になります。もしたくさんゲームをプレイして稼ぐことができれば大きな収入になり、一時所得の特別控除50万円をすぐに超えてしまうでしょう。
こうなると個人では正しく税額を計算して確定申告をするというのは簡単ではありません。それを防ぐためにもやはり、税理士や行政書士に依頼するのがいいと思います。
オンカジに強い税理士や行政書士に頼めばオンカジの取引履歴と、給与明細書など他の所得についての書類を渡すだけで確定申告書類の作成をしてもらえます。
メリットはもう一つあって、専門家として節税のやり方なども提案してもらえるでしょう。もちろん依頼にはそれなりの費用がかかりますが、その分オンカジで稼ぐと思えばいいでしょう。
税理士や行政書士に頼むことで、自分で確定申告をするよりも時間がかからないし、ミスで税金が未納となることもありません。
オンカジで稼いでいる人にとってこれが一番安心できる方法なので、ケチらず税理士や行政書士に依頼するのがおすすめです。
まとめ
この記事でお伝えしてきたようにオンカジで収入が出れば、税金を払わなければならない可能性があります。
一時所得に該当する収入が他にもあり、合計して特別控除以上になった時には納税が必要になります。
日本では所得に応じた税金を納めるのは義務ですので、オンカジで稼いだら必ず確定申告をして納税しましょう。
もし脱税をすると延滞税が発生して膨大な支払いが必要になることもあります。一年の終わりには必ず取引履歴をチェックして、税金を納める必要があるかどうかを確認しましょう。
面倒なら専門家に頼むことも視野に入れてみてくださいね。